奥様の大冒険

そしてまず自動車の開発に着手したのが、フランスの、今日では社名すら残っていないパナール・エ・ルヴァッソール社で、自動車の歴史の初期には、ダイムラーやベンツに比肩する役割をはたした。

それはまさに、今のトラック中古車などの輸送にかかわる自動車の登場するきっかけとなり、物流がさらに速くなる原動力となるのである。

同社の前身は木工機械の製造を行っていたペラン社(一八四五年創立)である。

ルイ・ルネ・パナールは一八六七年、二六歳のときにペラン社に入社した。

やがて株を手に入れて共同経営者となり、社名もペラン・パナール社と改められた。

その後、パナールの友人であるエミール・ルヴァッソールも加わり、一八六八年ペランの死とともに、社名はパナール・エ・ルヴァッソール社となった。

いっぽう八五年に高速ガソリン・エンジンの特許をとったドイツのゴットリープ・ダイムラーは、翌八六年、フランスにおける製造権をパリ在住の代理人、エドワール・サラザンに与えた。